ワールドカップよりも高レベルのサッカー大会のEUROとは

ボランチ

サッカーでトップ下と呼ばれる攻撃的MFの選手はスポーツ新聞などで「司令塔」と呼ばれることがあります。しかし、トップ下が行うプレーは基本的に攻撃に関することがほとんどで、チーム全体の方向性を決める本当の司令塔はボランチといえるでしょう。

ボランチは守備的MFと呼ばれますが、行うのは守備だけではなく、実は攻撃に関するスイッチを入れるという役割も担っているからです。そのため、もともとトップ下だった選手がボランチにコンバートされるケースも少なくありません。

ボランチにはパス能力が求められますが、近年、最も重要視されているのが縦パスと呼ばれるものでしょう。グラウンダーの速いパスを出してフォワードなどに走らせるというプレーで、縦パス一本で点が入ることもあります。特に試合終盤、両チームの選手のスタミナがなくなってきたときに出すと効果的です。

試合の流れを読んでパスを出すこともボランチの役割といえます。横パスやバックパスを出して試合を落ち着かせたり、攻撃のやり直しをするのです。

ファン

守備的能力は当然欠かせませんが、ボランチを二人使うチームの場合、一人は攻撃、一人は守備と役割を分担させることが多いです。また、リードしている状態で試合が終盤に入った場合、攻撃を担っているボランチに代えて守備的なボランチを入れ、ボランチが二人で守備をして逃げ切るというゲームプランにすることもあります。

ボランチは多くの役割を担うなんでも屋ですが、攻撃も守備もどちらも得意という選手はそんなに多くなく「攻撃が得意」「守備が得意」かでタイプは分かれるといえるでしょう。